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2021 年度 実施状況報告書

SA・TA育成者ネットワークの構築とSA・TA活用により教育の質的転換を促す研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K02831
研究機関成蹊大学

研究代表者

勝野 喜以子 (松本喜以子)  成蹊大学, 公私立大学の部局等, 教授 (90316935)

研究分担者 佐藤 万知  京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 准教授 (10534901)
鈴木 学  福岡大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (70723542)
加藤 かおり  国立教育政策研究所, 生涯学習政策研究部, 総括研究官 (80323997)
足立 佳菜  佐賀大学, 教育学部, 准教授 (20723539)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード授業支援 / SA / TA / 教育改善
研究実績の概要

本研究の目的は、SA・TAを授業に参画させることは授業にどのような変化をもたらすのか、SA・TAを生かす授業設計はどのようなものか、そのためにはSA・TAにはどのようなスキルが身についている必要があるのかを明らかにすることにある。TAの活用に関してはアメリカで昔から行われており、SAに関してもSTEM教育推進のツールの一つとして、アメリカで10年以上前から進められている。
そういったことから本研究の当初の予定では、今年度は先行している海外の大学の視察やSA・TAを研究している海外の研究者との意見交換、海外の研究者を招いてのシンポジウムの開催などを予定していたが、新型コロナの影響で当初予定どおりの実施は難しかった。
そこで、今年度はコロラド大学でTA研究を進めているPreston Cumming先生とMarcia Yonemoto先生、東工大学、岡山大学、京都大学の先生方と共にオンラインミーティングを2回ほど行った。いずれの大学でも新型コロナで授業の形態が対面しかなかった状態からオンラインやハイブリッドなどに大きく変わり、授業でSAやTAが果たす役割や求められる能力が変わった。新型コロナがもたらした授業の変化は非常に大きく、今後、新型コロナが収まったとしてもすべての授業が昔の対面状態に戻るとは考えにくいため、今後の研究ではこういった変化に関しても注視していく必要がある。
また新型コロナが授業に与えた影響は、国内においても、大学規模や都市部と地方といった立地でも違いを見せている。オンライン授業が何年も続くと、授業支援者の確保も難しく、ノウハウの継承も難しくなる。こういったことを考えても、現在、着手中のガイドラインやマニュアルは多くの大学で役立つのではないかと思われる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

当初予定では、実際にTAを活用している大学への訪問調査やフォーカス・グループ・インタビューなどを予定していたが、新型コロナによる移動制限や、授業形態の変化により、海外の大学はもちろんのこと、国内の大学でも実施することができなかった。また、すでに作成済みのSA/TAネットワークでの交流も、2020年度はほぼすべての大学がオンラインになっていたので実施しなかったが、対面とオンラインの授業が混在した2021年度は、様々な意味で日程の調整がつきにくく、実施しにくかった。
オンラインでは、海外とのミーティングを2回の他、研究メンバーでのミーティングを3回実施した。海外とのミーティングは、日時の調整に苦労した。アメリカの研究者は夕飯後、日本の研究者は朝一という状況になる。そのうえ、ディスカッションにはなりにくく、お互いに状況を報告するだけにとどまる。オンラインでのシンポジウムも考えたが、今回のミーティングから、一方的な講演会なら開催できると思われるが、実際にSA/TAを使ってのワークショップなどの開催は難しいと感じた。また国内研究者とのミーティングでは、報告会ならオンラインでも十分可能であるが、オンラインのホワイトボードを使っても、ブレインストーミングを実施するのは難しかった。
3月に入り、蔓延防止が解除されたところで、岡山大学への訪問調査を行った。岡山大学では、現段階では従来型の実験補助などのTAしか活用していないが、今後、TAに関しても改革を進めていく予定だそうで、今回は大学の現状や改革に関する聞き取り調査を行った。
共同研究者とのオンラインミーティングで、本研究で作成する予定のガイドラインに関してもディスカッションし、一部は研究成果をもとに着手したが、ここ数年、授業の変化とともに授業支援にも変化があったので、ガイドラインに何をどこまで盛り込むのかは検討中である。

今後の研究の推進方策

昨年、実施することができなかった、SA/TAを活用している大学への訪問調査やフォーカス・グループ・インタビュー、海外調査や海外からの研究者を招聘したシンポジウムなどを、順次、実施していきたいと考えている。また、ガイドラインに関しては、何とか大枠を作成し、実際に活用するようなワークショップを開催したいと考えている。
そのほか、これまでのデータを分析し、研究成果を発表していく予定である。尚、研究の進捗状況によっては、研究期間を1年延長することも検討している。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナによる移動制限により、訪問調査やフォーカス・グループ・ディスカッションが実施できなかったこと、海外から人を招いて行う予定だったシンポジウムが実施できなかったことで、次年度予算が生じた。
昨年度、実施できなかった調査やシンポジウムに関しては、今年度(もしくは来年度)に開催する予定であり、次年度使用額に関してはそこで使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 学生アシスタント活用授業の授業前研修における第三者ファシリテーターの機能分析2021

    • 著者名/発表者名
      足立佳菜,鈴木学
    • 学会等名
      大学教育学会第43回大会(関西大学)
  • [学会発表] 高等教育段階の教育学習支援人材活用に向けた政策展開に関する研究2021

    • 著者名/発表者名
      鈴木学
    • 学会等名
      大学教育学会2021年度課題研究集会(芝浦工業大学)

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公開日: 2022-12-28  

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