本研究では,絶滅危惧種に指定されている淡水緑藻類カワノリの人工養殖技術を確立するとともに,カワノリを環境学習の素材として利用したカリキュラム開発を行うことが目的である。現地調査によるカワノリ生育環境条件の把握,人工養殖実験を行うことで生育環境条件を定量化することができた。また,カワノリの養殖実験,水生生物による水環境評価,水質簡易分析を取り入れた科学・環境教育学習プログラムを開発し,絶滅危惧種の特産品への関心が高まり,その生育地である地元の川への環境保全意識向上が確かめられた。本学習プログラムを研究期間中実施した結果,科学・環境教育プログラムとして効果があることが示された。
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