本研究は、認知行動療法に基づき、他者に援助を求めるスキルを向上させる妊産婦のためのコミュニケーションプログラムを開発した。周産期メンタルヘルス支援では、妊産婦が自ら援助を求めることに不安や抵抗感を示し、適切な支援へ結びつかないことが問題とされる。本プログラムを通して、妊産婦は他者に援助を求めるスキルを身につけ、産前・産後の生活で適切なソーシャルサポートが求めるようになると考えられる。今後、本プログラムを実践し、プログラム評価を行う必要がある。また本研究が行った不安症状に関する尺度開発は、我が国の妊産婦の不安についての実態解明に寄与し、学術的かつ社会的に意義がある。
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