研究課題/領域番号 |
18K03209
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伊藤 由佳理 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 教授 (70285089)
|
研究分担者 |
石井 亮 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (10252420)
伊山 修 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (70347532)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | マッカイ対応 / 特異点解消 / 非可換代数 |
研究実績の概要 |
2020年度は、コロナ禍で出張して対面で研究交流をすることはほぼ不可能であった。そのため、計画していた研究集会をオンラインで開催した。従来は1週間集中してたくさんの講演を聴いていたが、研究集会の一日分にあたる4~5コマの講演を、録画してもらい1週間のうちどこかで聴くという形にして、金曜日の夜に2時間だけその講演について議論する時間を設けた。そこでは活発な議論ができてよかった。以下にその概要を記録しておくが、詳しくはウェブページで公開している。https://indico.ipmu.jp/event/314/ 研究集会「McKay correspondence, mutation and related topics」、開催期間2020年7月17日から8月21日まで。開催方法オンライン(WebexとMicrosoft Teamsを利用)オーガナイザーは本研究課題の研究代表者と分担者の3名全員だった。 講演は7月17日はマッカイ対応についての講演とポスター、7月24日は非可換代数についての講演とポスター、7月31日は超弦理論と関連した特異点解消の講演とポスター、8月7日は代数幾何学的なマッカイ対応、8月14日はクラスター代数に関する講演とポスター、8月21日はこれからの研究についての議論を行った。 なお、この集会の講演者およびポスター発表者からの論文を集めて、Advanced Study in Pure Mathematics として出版する予定である。本研究集会は、代数幾何、環論、表現論など多岐にわたる分野の人が参加しており、お互いに自身の研究分野がわかるようなイントロダクションを付けた論文やサーベイを書いてもらうよう依頼しており、その論文集がこれから勉強する人の参考になるようなものになることを目指している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症蔓延で、国内外の出張ができず、研究交流が思うようにできなくなりました。研究集会の前後に共同研究の計画もありましたが、それが実現できませんでしたので、研究の計画はやや遅れています。オンラインでの議論も可能ですが、同じ場所で議論したりできない部分を補う方法をいろいろ考えており、その新しい方法をいろいろ試みている段階です。
|
今後の研究の推進方策 |
2022年度の最終年度に、こんどは対面で研究集会を開催したいとは思っていますが、まだどうなるかわかりません。現時点では、2020年度に開催した研究集会の報告と現時点での最先端の研究成果をまとめる論文集を作成しています。2020年度の研究集会は、様々な分野の交流も目的としていたので、他分野の人にもわかるように論文やサーベイを書いてもらっていますので、いろんなところで引用されるような本を目指しており、そのような形で数学界に貢献するつもりです。また、2022年度の集会の計画も考えていきたいです。
|
次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症で研究集会がオンライン開催になったため、旅費などで使用する予定だった予算が使えなかった。2021年度中に報告集の編集をし、発行するのに使用する。また2022年度に研究集会を開催する予定である。
|