研究実績の概要 |
最終年度の2023年度には、研究代表者である伊藤は、年間を通じて、特異点セミナーを開催し、また個人的には佐藤宏平、佐藤悠介と3次元ターミナル特異点の解消に現れる特別な表現についての研究を行い、現在その成果についての論文を執筆中である。伊山修は、上山健太氏, 木村雄太氏とd次元Artin-Schelter Gorenstein代数AのCohen-Macaulay表現論を調べ、埴原紀宏氏や、やAaron Chan氏, Rene Marczinzik氏との共同研究を改良し、他にも多数共同研究をした。石井亮氏は、群作用付きダイマー模型についてAlvaro Nolla、植田一石と研究した. 研究期間中、2020年度はコロナ禍により、7月に東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構で計画していた研究集会「McKay correspondence, Mutations and related topics」が対面で開催できなかった。その代わり、オンラインで2か月かけてビデオ講演、と週末の議論を重ねるという形態で開催した。その成果をAdvanced Studies in Pure Mathematics の第88巻として論文集を出版した。その中には最新の研究成果だけではなく、初学者向けの入門的な内容を含むサーベイもあり、本研究課題に近い世界中の研究者にとって、有益な一冊となった。 さらに、本研究課題のこれまでの研究の集大成として、12月に東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構にて研究集会「McKay correspondence, Tilting Theory and related topics」を開催した。ここではこれまでの共同研究者や研究協力者らに講演をしてもらい、今後の研究課題について議論した。出席者数は100名超で、国内外から多くの人が参加し、この研究テーマの重要性を再認識することができた。
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