本研究の主な研究課題は,最も基本的な3次元多様体である3次元球面を拡張するクラスであるレンズ空間の中の結び目に焦点を当て,結び目理論研究の基礎となる問題「結び目補空間問題:同相な補空間をもつ結び目はいつ同値となるか」にアプローチすることであった。特に,先行研究で重要な役割を果たしている,結び目に沿った同値でない矯飾的手術(同相な多様体対を生成するデーン手術)の研究に焦点を当てて研究を進めた。研究成果として,この問題に対するいくつかの部分的解決を得た。また,この研究をきっかけに,国内外において新たな研究の進展が得られていることも間接的には研究成果と言えるものと考えている。
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