集合論的多元宇宙理論について、特に巨大基数公理の下での多元宇宙全体の構造について研究を行い、次のような結果が得られた:1.巨大基数の一つである拡張可能基数が存在するならば、強制法に関して不変である内部宇宙が存在することが判明した。2.選択公理がない状況でも、巨大基数が十分に存在すればすべての基礎モデルが一様に定義可能であり、それにより選択公理がない宇宙においても多元宇宙理論を展開することが可能であることが判明した。3.強制法の一般化である対称拡大についても、対称基礎モデルが一様に定義可能であり、それにより対称拡大宇宙を含めたより広大な多元宇宙理論を展開することが可能であることが明らかになった。
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