非線形発展方程式の解は必ずしも時間大域的には存在せず,有限時刻で特異性を生じることがある.このような現象を解の爆発と呼ぶ.爆発に伴って解のノルムが無限大に発散するレートを爆発レートと呼ぶ.本研究では,爆発レートに関して以下のことを行なった. 1.リスケーリング・アルゴリズムを用いた爆発レートの数値的推定方法の提案とその改良及び応用範囲の拡大.2.法線方向速度がその曲率の冪乗に比例して運動する平面曲線の運動(以下曲率流)を記述する偏微分方程式に対する数値実験.3.曲率流をリスケールした方程式の進行波解の理論解析.4. 3の進行波解を用いた曲率流の爆発レートの上からの評価.
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