磁場閉じ込め形式の核融合装置における炉心プラズマにおいて、電子サイクロトロン波による共鳴加熱(ECRH)は、炉心プラズマの生成・保持・電流駆動に大きな役割を果たすと期待される。通常ECRHには基本あるいは第二高調サイクロトロン共鳴周波数が用いられ、第二高調波の方が高密度領域まで伝播可能であるが、磁場強度の大きい核融合プラズマでは第二高調波帯の大電力/定常発振管の開発が困難となる可能性がある。本研究により、基本波の正常波遮断密度を超えるプラズマのECRHが可能なことが実験的に実証され、核融合炉心プラズマの加熱可能密度領域の拡張が可能であることが示された。
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