研究課題
基盤研究(C)
医療分野において、低温大気圧プラズマの利用を加速するために、プラズマ照射された溶液中の活性種制御が重要である。生体細胞などが、一般に溶液中に存在しているためである。本研究では、気相中の活性種分布を投入電力により制御できる表面誘電体バリア放電を用い、またプラズマ空間中に微小液滴を導入することで、溶液中の活性種分布の制御を行うことができた。また、芽胞菌を用いて滅菌実験を行い、プラズマ照射溶液中のオゾンなどの活性種が殺菌に寄与していることを明らかにした。
プラズマ応用
本研究において表面誘電体バリア放電を用いた溶液中の活性種分布の制御を達成することができた。これは、低温大気圧プラズマを用いた医療応用分野において、プラズマ照射による細胞応答メカニズム解明やプラズマ照射の最適化につながり、当該分野の発展に貢献している。また、プラズマ医療分野だけではなく、コロイド溶液を用いた化学反応プロセスを用いる物質合成分野における新たな制御技術の提案等も考えられ、新たな化学反応制御技術への展開につながる。