超硬合金の高速高精度な加工方法として、電解作用を利用した研削加工法の開発を行った。電解作用によりCoを溶出させ、脆弱化した超硬合金を絶縁性の砥粒で削り取る方法である。 まず、電解作用による加工面の反応について調べた。超硬合金の成分であるCoをイオン化する反応がはじめに起き、それに続いて、WCの酸化の反応が起きることがわかった。実際の加工試験において、電解作用を用いた場合に、加工負荷を低減できることを示した。 また、Crを含む材料を加工することを想定し、六価クロムの生成防止技術の研究を行った。二価の鉄イオンを電解液中に供給することにより、六価クロムが生成する現象を抑えることができた。
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