航空機体に用いられている炭素繊維強化プラスチック(CFRP)積層板は,繊維方向とその直交方向の導電率が著しく異なる非常に薄い層が,繊維方向を変えて数十層も重ねられている。本研究では,時間領域有限差分(Finite-difference time-domain, FDTD)法に,導電率テンソルを導入することで,通常の立方体あるいは直方体セルを用いた解析においても,異方性をもつ層構造のCFRP機体をモデル化する手法を作成し,さらに熱方程式も導入することで,電磁界と熱の連成解析を行えるようにプログラムを高度化した。関連した研究の成果は,国内外の論文誌に複数の雑誌論文として掲載された。
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