巨大橋梁において,計測が困難な斜張橋の主塔部の検査を目的とし,2個の同一諸元を有する往復移動型アクチュエータと柔軟なシリコンゴム材,磁気車輪を組み合わせた電磁アクチュエータシステムを試作した.実機試験では,推進特性および段差走行特性を,形状が大小異なる2モデルについて検証した.大型のシステムにおいて,アクチュエータシステム中央部に自動打音装置(質量250g)よりも重い300 gの負荷質量を搭載し,1800 gの質量を搭載しても5 mm/sの速度で上昇移動が可能であることが示された.更に25㎜の段差走行も可能で,電力増幅器と信号発生器のみで構造物の外観検査を可能とすることを明らかにした.
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