モバイルセンサーを用いた気象要素と人体の生理的反応に関するポータブル型環境モニタリングを実施すべく,先行研究で開発されたシステムの改良を行った.モバイルセンサー計測データリアルタイムシェアリングシステムの設計について,コストとベネフィットを指標にした代替案同士の比較検討結果をもとに,熱環境計測ユニットの試作品を完成させた.コロナ禍の影響により,フィールドでの検証を十分行えなかったため,太陽放射の少なからぬ部分を占める近赤外領域の体感温熱環境影響についての検討を行った.可視領域のみならず近赤外領域までを含めた色彩別の反射率25%の違いは,夏季晴天時おいて約15℃の温度差をもたらしていた.
|