曲げ降伏型鉄筋コンクリート造梁のヒンジ領域に設置する損傷抑制コアの効果を確認するために従来構造の梁と提案構造の梁試験体を製作し構造実験を実施した。試験体は曲げ強度時のせん断応力度レベルが異なる2シリーズであり、せん断応力度レベル0.05が5体、同0.1が4体の計9体である。正負交番静的載荷実験を行った結果、ヒンジ部損傷抑制コアは曲げ降伏後のヒンジ領域のせん断変形量を抑制できること、また同コアは定常ループにおけるエネルギー吸収性能を改善できること、などの効果が確認できた。ただし、その効果はせん断応力度レベルが高くなると低下する傾向があった。 考案した損傷抑制コアについては特許を出願した。
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