計50分間の視作業の前後および途中に,瞳孔径と主観的な眼疲労度の測定を行った.共に視作業前と比較して,視作業の途中および視作業後で有意に値が大きくなったことから,視覚的負荷が蓄積するほど瞳孔径は散大すると考えられる. 光環境特性別に視作業時の瞳孔径を測定した結果,照明光の波長分布が一様な場合より偏りがある場合で,照度レベルが普通より高い場合で,明と暗の切り替わりが遅い場合より速い場合で,低照度・低色温度よりも高照度・高色温度の環境で休憩した場合で,それぞれ瞳孔径がより散大する傾向がみられた.従って,これらの光環境下での視作業は視覚的負荷が高い可能性が考えられる.
|