独立分散制御においては,系全体の制約を満たすためには,一般的に個体間で共有する情報量を大きくする必要があり,個体間通信等が実用化の際に課題となっていた.本研究は,それを解決する方法を示したものであり,分散システムの実用性を向上させるものである.また,本研究で試作したヒータ制御ユニットは,高い冗長性と独立性を併せ持つシステムであり,実際の宇宙機に搭載することで,ヒータ制御システムのロバスト性の向上や製造コストの削減に貢献可能である.本研究成果はリソース制約のある大規模系に応用可能であり,大規模システムの設計・製造の革新的な構造改革を促すものである.
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