| 研究課題/領域番号 |
18K04599
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| 研究機関 | 東京工業大学 |
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研究代表者 |
青木 洋貴 東京工業大学, 工学院, 准教授 (00322090)
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| 研究分担者 |
鈴木 聡 神奈川工科大学, 工学部, 教授 (20586028)
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| 研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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| キーワード | 逆推論アプローチ |
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| 研究実績の概要 |
本研究では，高度な認知処理を含むとともに，目的の達成のための手段が一意には定まらない，知識ベースのタスクである医療における診断タスクの分析に適用可能な，逆推論アプローチを利用した認知タスク分析方法を構築することを目的としている．逆推論アプローチを援用した眼球運動データ解釈の枠組みの構築および洗練のために，医療スタッフ業務を模擬した実験を行い，主に眼球運動特性と行動・内的なタスクゴールとの関係に関する調査を行った．
本年度の特筆すべき成果として，以下の点を挙げることができる．本研究で構築する逆推論アプローチとは，眼球運動データに対してトップダウンに解釈を与えていくことが重要なアイディアとなっている．これを実現するためには，タスク・作業のコンテクスト情報を解釈のベースとする必要がある．このために，コンテクスト情報を得ることができる代表的観察データであるビデオ映像および言語プロトコルデータに含まれるコンテクスト情報の性質を明らかにして，これと眼球運動データを組み合わせて認知タスクに関する情報を読み取っていくためのフローを確立できた．
さらに，これまでの研究で獲得した臨床工学技士ならびに看護師のデータに加えて，新たに実施をした小児科医師を対象とした臨床推論実験により実験データを獲得した．これらのデータについて，これまで構築してきたデータ記述・可視化の方法，ならびに解釈の方法の適用可能性について吟味している．今年度は，それぞれの業務（臨床工学技士業務，看護師，小児科医）を対象とした場合の，データ解釈の共通性，異質性について考察，整理した．さらに，次年度のまとめおよび発展的研究の継続に向けて，CTスキャン映像を対象とした放射線科医師の臨床推論実験の実施に向けた実験準備に着手した．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究で重要となるデータの獲得について，当初予定のとおり複数領域における観察・実験により獲得できているため．
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| 今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスにより，本研究における人間工学的実験の実施が極めて困難な状況に陥ることが予想される．ただし本研究では主たるデータの獲得は終了しているため，もともとの計画通り，データ分析の実施ならびに方法論の体系化に取り組む予定である．
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