本研究は、骨欠損や骨造成を、できるだけ短期間でかつ確実に行わせることのできる材料を開発することである。本研究では、(1)形状復元性を有するポリマーメンブレンでの骨造成、(2)生体吸収性に優れた炭酸カルシウム系骨補填材、(3)柔軟性を有する水酸アパタイトシートの3点に着目し、これらを用いての骨再生を試みた。 (1)のポリマーメンブレンを、半円柱状に成形してウサギ頭蓋骨に載せた状態で埋入したところ、頭蓋骨とメンブレンとの空隙に新生骨形成を認めた。(2)の炭酸カルシウム多孔質焼結体をラット頭蓋冠欠損に埋入したところ、有効な骨再生を認めた。また(3)の水酸アパタイトシートは高い生体親和性を示した。
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