本研究では、観察面と撮像面の間の一対一対応を用いた超解像光学顕微鏡法を検討した。通常の光学顕微鏡では、分解能は照明波長によって制限される。よって、観察面における微細なパターンは撮像面において劣化する。しかしながら、観察面と撮像面の間の写像は一対一対応であるため、原理的には撮像面の像は劣化した像から再構成可能である。本研究では、体積ホログラフィックビームカップラーを開発した。これは、ディジタルホログラフィによる再構成のために点から広がる光波を任意の波動ベクトルをもつ平面波に変換し、参照波と重ね合わせるものである。この素子と波長405nmのレーザー光で30nmの分解能を達成することに成功した。
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