研究課題
基盤研究(C)
電子供与基と求引基を置換した可視光吸収アセチレン色素を合成した。この色素に単層カーボンナノチューブ(single wall carbon nanotube, SWCNT)と強力な親和性をもつフェロセンを置換し、自在に色素-SWCNT複合材料を簡便に調製する方法を開発した。また、アルコキシ基の置換位置が異なる一連のパイ拡張ピレン光触媒を合成し、光触媒の還元力をチューニングすることで、ジエンなどやや不安定なオレフィンの還元的合成に成功した。
有機合成化学
再生可能エネルギーとして太陽光が高い注目を集めている。太陽光を高効率で利用するために可視光色素と単層カーボンナノチューブとを簡便に複合化する技術を開発した。ここで得られた色素-カーボンナノチューブ複合体はフレキシブルな光電変換素子として応用展開できる可能性を秘める。光はクリーンエネルギーとして様々な化学反応に利用できる。ここでは還元能が異なる3種のピレン光触媒を合成し、精密光還元反応へ応用した。この方法論は他の光反応を用いた精密合成へも応用展開が可能である。