本研究では、がんマーカー酵素であるGSTP1を標的とし、特性の異なる蛍光プローブを開発した。既存の蛍光プローブに必要であったプロドラッグ化を行わずとも培養細胞に適用できるプローブPs-TG3を開発し、細胞イメージングに成功した。また、赤橙色GSTP1蛍光プローブであるPs-CFの開発にも成功した。Ps-CFはがんマーカー酵素であるGGTを標的とする緑色蛍光プローブと併用でき、GSTP1とGGT活性の同時検出を可能とする。本結果はGSTP1を含む複数種のがんマーカー酵素の同時検出を可能とすることから、今後微小がん検出やGSTP1のメカニズムを明らかにする上で重要な知見と考えられる。
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