糖鎖改変酵母の細胞壁成分は野生型酵母よりもマクロファージ細胞における炎症性サイトカインの産生活性が低いことがわかった。BMDCにおいては、マンノース8個からなるN-結合鎖(M8)を持つ酵母株の細胞壁成分が多くのサイトカインを誘導すること、またM8株の中にはサイトカインの産生を抑制的に制御するものがあることが明らかになった。加えて、M8株の細胞壁成分の中には脾臓通常型樹状細胞(cDC)においてDectin-1の発現を強く誘導する活性があることが示された一方で、抗原特異的IgA抗体の誘導能を付与することができるレチノイン酸合成酵素の発現を強く誘導することができるものを見出すことはできなかった。
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