ビタミンEの一種であるトコトリエノール(T3)の添加は、マウスの体重増加を有意に抑制した。投与後にモーリス水迷路・ロータロッド試験を行ったが、有意差はなかった。抗酸化酵素であるSOD、CAT、GPxは差がなく、過酸化脂質:4-HNEでは高脂肪食投与で有意ではないが脳内で増加傾向に、またT3の同時投与で減少傾向にあった。血清中のセクレトグラニン1(Stg1)の発現変動を、ELISA法とRT-qPCR法にて検討した。その結果、いずれにも高脂肪食添加で高くなった。本研究より、Stg1が肥満に伴う脳酸化のマーカーとなりえること、T3が抗肥満作用を有することが明らかとなった。
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