研究課題/領域番号 |
18K05524
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
安藤 直子 東洋大学, 理工学部, 教授 (70360485)
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研究分担者 |
木村 真 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (20261167)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 新規トリコテセン / Fusarium / 遺伝子組換え株 / d-typeトリコテセン / MS/MSライブラリー / 糖抱合 |
研究成果の概要 |
トリコテセンとは、Fusarium属菌等の糸状菌が小麦等へ感染する際生産されるカビ毒の一群である。近年、生合成遺伝子の進化によって生産されたと考えられる進化型トリコテセンや、糖抱合型トリコテセン等、これまで知られてこなかったトリコテセンの報告が相次いでいる。これらは従来法では検出されず、食の安全にとって大きな脅威となりうる。そこで本研究では、食に混入する恐れのあるトリコテセン類を包括的にデータベース化したMS/MSライブラリーを作成し、食の安全検査体制を構築した。その結果、毒性が強く日本での汚染も頻繁に見られるT-2 toxin等の新規類縁体を複数作成したほか、新規の糖抱合体も複数見いだした。
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自由記述の分野 |
食品毒性学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
トリコテセン類は、農作物を汚染するカビ毒として食の安全を脅かす存在である。しかしこれまで、トリコテセンは十分な防除がなされてきたとは言えない状況であった。近年、新たな進化型トリコテセンや抱合型トリコテセンの存在が次々と明らかになってきており、その生合成経路や進化を解明することは学術的意義が高いと言える。また、これらの新興トリコテセンの同定システムの構築は、トリコテセン防除において極めて高い社会的意義を持つ。本研究では、複数の新規トリコテセンを生産、同定することができ、それらをMS/MSライブラリーに組み込み、その毒性の検証にも成功した。今後、さらにこれらのリスクを検証することが重要となろう。
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