世界の人口増加を支える食料の安定供給が求められることから、世界中で主食として利用されるイネの収量性向上は重要な課題である。そのため、イネでは穂のサイズを大きくするなど、収穫部位であるシンクの容量を増大させる取り組みが多く行われてきた。一方、増大したシンクを満たすための同化産物の供給能力、すなわちソース機能の増強もまた収量性向上には不可欠である。本研究では、出穂期までにイネの稈や葉鞘に貯蔵されたデンプンの分解に働くと予想される遺伝子の機能について解析を進めた。このデンプンの分解により生じた糖はイネの登熟に利用されることから、本研究の成果はイネ登熟に対するソース機能向上を達成する重要な知見である。
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