ドイツの長伐期施業や公園緑地管理と結びついた樹木葬墓地管理手法や、日本の樹木葬墓地の地域に与える経済効果を明らかにすることができた。また、「墓じまい」の現状調査を行うことで、日本の墓地問題の本質は遺骨問題にあり、この問題を解決することが、日本の樹木葬墓地に求められる役割であるとの知見が得られた。 樹木葬墓地の日本における実効性という視点で始めた本研究であったが、日本に特有の墓地問題とその解決策としての樹木葬墓地の導入という構図が明確となり、すでに普及しつつある日本型の樹木葬墓地を遺骨問題の現状から読みといた上で、どのような今後の改善策がありうるかという視点からの更なる研究の必要性が示唆された。
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