多日照地域の温室栽培における電力需要を太陽光発電で賄いつつ、作物の収量と品質を向上させる、ブラインド型の動的遮光機能を有する半透過型太陽光発電システムを開発した。あらかじめ設定した日射閾値を超えると、ブラインドは温室屋根面と平行角度まで回転して、40%程度遮光しつつ発電した。日射強度が閾値を下回ると、屋根面と垂直の角度にブラインドは向きを変えて温室内への日射の取り込みを優先した。制御システムの自己電力消費を賄うための十分な量の電気エネルギーをブラインドが発電しつつ、日射強度に応じて遮光率を自律的に変化させることができた。ブラインド背後の遮光条件でキュウリ実生を育て、日射制御の効果を検証した。
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