哺乳管理は労力や時間を要するため、近年では哺乳ロボットを導入したり、哺乳管理を委託したりする事例も増えている。したがって、今後はさらに哺乳の群管理に対応する体系化された離乳移行期の栄養管理技術が求められる。そのため、現状の哺乳プログラムに組み入れ可能な離乳移行期の栄養管理技術として、ルーメンアシドーシスを制御しながら発育を遅延させずに固形飼料に移行させることが重要である。すなわち、スターターの栄養水準を保って、繊維成分を増やす飼料素材が必要である。 本研究の成果は、哺乳子牛の健全性と成長促進の両立に寄与する飼料素材として、木材クラフトパルプの有効性を提示しており、今後の酪農経営の一助となり得る。
|