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2020 年度 研究成果報告書

日本列島を起源に大陸へ広がった鳥類は何種類いるか

研究課題

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研究課題/領域番号 18K06399
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分45030:多様性生物学および分類学関連
研究機関独立行政法人国立科学博物館

研究代表者

西海 功  独立行政法人国立科学博物館, 動物研究部, 研究主幹 (90290866)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード生物多様性 / 種多様性 / 種分化 / 種の起源地 / DNAバーコード / 鳥類 / 大陸島 / 日本列島
研究成果の概要

これまでに245種1778個体の鳥類の日本産繁殖種のDNAバーコード領域をシークエンスし、BOLD Systemsのデータベースに登録した。この最新のデータを分析して、近縁種間および種内の系統および大陸と日本の遺伝的多様性の比較から日本起源の種の推定を再度おこなった。その結果、日本起源が示唆された種は8種増えて48種となった。逆に大陸起源が示唆された種は52種になり、日本集団と大陸集団で系統関係や遺伝的多様性に違いが見られない種は48種になった。したがって分析数を増やしたものの、大陸にも共通して分布する日本産種のうち3分の1から半数は日本起源の可能性があるという評価には影響はなかった。

自由記述の分野

鳥類分子生態学

研究成果の学術的意義や社会的意義

「ガラパゴス化」という言葉が象徴するように、島での生物進化はその島以外では生きていけないような特殊な種を生み出すと一般には理解されている。ガラパゴス諸島のような海洋島では、それは確かにあてはまるが、日本列島のように地史的に大陸ともつながったことのある大陸島では必ずしもあてはまらない。現在では広く分布している鳥類種の中には日本列島で種分化し、日本列島を起源として大陸にまで分布を拡大した種も少なからずいることがDNAバーコードの分析の結果として示された。日本列島はアジア大陸の鳥の種多様性の起源地として重要な役割を果たしてきたことが示唆された。生物多様性の進化学的理解を進めたといえる。

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公開日: 2022-01-27  

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