次世代シーケンサーを用いたメタゲノム手法と培養法を併用して、渡り鳥の糞に含まれるコリスチン耐性菌、一般細菌群集組成、食した餌の種類の経時的変化を調べ、コリスチン耐性菌の群集構造と食性との関連を解析した。冬季に大阪府北部に飛来したヒドリガモでは、日本に飛来した12月から3月の間に耐性大腸菌群および耐性遺伝子mcr-1が経時的に減少した。特定の植物の摂取と耐性菌数が負の相関を示した。また、夏季に北海道で繁殖し冬季に本州以南に飛来するオオセグロカモメとウミネコでは、少なくても育雛期にはコリスチン耐性大腸菌およびmcr-1を保有している個体が存在した。特定の餌の摂取と耐性菌数が正の相関を示した。
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