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2021 年度 研究成果報告書

東アジアにおける農耕拡散の実態解明に向けたヒトの形態解析と化学分析の融合研究

研究課題

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研究課題/領域番号 18K06443
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分45050:自然人類学関連
研究機関鳥取大学

研究代表者

岡崎 健治  鳥取大学, 医学部, 助教 (10632937)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード人類学 / 中国考古学 / 骨考古学 / 形態解析 / 歯冠サイズ / 同位体分析
研究成果の概要

長江デルタ地域北端に位置する蒋庄遺跡から出土した新石器時代人骨について、再整理と形態解析、および同位体分析用のサンプリング作業を行った。C14年代測定の結果、埋葬人骨の年代は概ね2860-2480 cal BCEの範囲(良渚文化期)に集約した。安定同位体分析の結果、これまで分析してきた長江デルタ南部に位置する上海市広富林遺跡や浙江省良渚遺跡群とは様相が異なり、食性に大きな個体差はみられなく、移入者の存在も皆無であった。形態解析の結果においても、蒋庄集団の歯冠サイズは、非常に小さく、同地域の龍蛟庄集団(5000-3000 BCE)と初期王朝(東周代~西漢代)の人々と共に独自の形態をもっていた。

自由記述の分野

生物人類学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の成果は、水田稲作の起源地である長江デルタにおける人類の適応状態を示したものである。農耕の開始は人類史の重要な画期であるにも関わらず、東アジアの水田稲作については、国内の弥生時代や東南アジアの事例に限られ、その起源地である長江デルタの状況は空白のままであった。長江デルタの中でも地域間によって華北のアワ・キビ農耕社会からの移入者の受容の在り方に大きな違いがあるだけではなく歯冠形態も異なることが分かり、弥生時代に日本列島に渡来してきた人々の遺伝的背景を探る上で貴重な知見となった。

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公開日: 2023-01-30  

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