高分子ナノ粒子や高分子ミセルの組織浸透能を利用し、炎症性サイトカイン産生に関連するNF-κBを抑制するオリゴデコイ核酸を封入したナノ粒子・ナノミセルを経口投与することで、困難とされてきた潰瘍性大腸炎を寛解根治可能とする経口投与型核酸医薬送達用新規高分子ナノ粒子・高分子ナノミセルDDS製剤の開発を目的として実施した。粒子径が微細なナノ高分子ミセルは高分子ナノ粒子に比べ高い組織移行性を示し、キトサン修飾することでその割合は更に向上した。デコイ核酸をカチオン性脂質と複合化することにより、ナノ粒子への薬物封入率が向上した。デコイ核酸封入ナノ粒子を投与することにより、サイトカイン産生が抑制された。
|