研究成果の概要 |
我々は、細胞、組織特異的にヒトINPP4B遺伝子を発現させることの出来る遺伝子改変マウスを創出し、発がんモデルマウスである肝特異的Pten遺伝子欠損マウスと交配することで、Pten遺伝子を欠損した肝細胞特異的にINPP4Bを代償的に高発現するマウスを作製した。その結果、Pten欠損による前がん病変である脂肪肝が、INPP4Bの発現により強く抑制されることが明らかとなった。この結果はPtenの欠損により異常に蓄積したホスファチジルイノシトール-3,4,5-三リン酸がINPP4Bにより分解されることで、INPP4BがPtenの機能を代替したものと考えられた。
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