抗IL-8抗体を産生するCHO DP-12細胞にポリアミン生合成阻害剤を添加して細胞内ポリアミン量を減少させたところ、抗体産生量が減少し、糖鎖のガラクトシル化が亢進することが明らかとなった。そのメカニズムを調べたところ、小胞体シャペロンであるBiPやカルレティキュリン、およびガラクトース転移酵素B4Gal-T1の発現増加が認められた。以上の結果は、抗体産生細胞をグルコース飢餓やツニカマイシン処理して小胞体ストレスを起こした時と類似していた。従って、小胞体内のドリコール型オリゴ糖合成酵素の中にポリアミンモジュロンが存在することが示唆された。
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