生体膜に作用する生理活性物質を天然資源より探索し、取得した4つの化合物群についてそのユニークな化学構造や生物活性、作用メカニズムの解明研究を推進した。すなわち放線菌が他種細菌との複合培養により産生する5aTHQ類が凝集体を形成して脂質膜に結合することを明らかにし、シアノバクテリア由来のamantelide Aはステロールを含有する脂質膜を新しいメカニズムで認識することを見出した。また新しい抗真菌化合物amphiolを見出し、抗真菌活性を示す特殊脂肪酸については特徴的な細胞形態変化を解析することでユニークな作用メカニズムの可能性を明らかにした。
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