研究成果の概要 |
薬物-飲食物相互作用の重要な機構として、飲食物成分による薬物代謝酵素や薬物輸送担体の阻害がある。一方で代謝酵素や輸送担体には遺伝的変異の存在が知られている。本研究では、代謝酵素や輸送担体の遺伝子変異が、飲食物成分による阻害の受けやすさに差異をもたらし、このことが薬物-飲食物間相互作用のリスクの個人差要因となっているとの仮説に基づいて検討を進めた。代謝酵素としてはCYP2C9, CYP2C19, 輸送担体としてはOATP1A2, OATP2B1を対象に検討を進めた結果、いずれも遺伝子変異により飲食物成分に対する感受性が異なっていることを明らかにした。また、新規の阻害成分の同定にも成功した。
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