統合失調症ならびにパーキンソン病の治療には、D2-受容体ならびにA2a-受容体に作用する薬物が使用されてきている。本研究において、D2-受容体ならびにA2a-受容体調節によってD2-受容体含有中型有棘神経細胞を抑制的に調節したにも関わらず、明らかに異なる薬理作用を示すことが明らかとなった。以上の結果は、同神経系は、ハブの役割をしており、これらの薬物がなぜ適応が違うのかが説明できた。また、これらの知見は薬物に対する治療抵抗性あるいは難治性の病態を説明でき、こうした取り組みが病態の理解や今後のヘテロ受容体を介した新規薬物治療に活かされることが大きく期待される。
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