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2022 年度 研究成果報告書

アルギニンメチル化による長鎖非コードRNA結合の抑制と生理的意義の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 18K06939
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分48040:医化学関連
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

黒川 理樹  埼玉医科大学, 医学部, 教授 (70170107)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワードアルギニンメチル化 / TLS / FUS / lncRNA / pncRNA-D / 相分離 / HAT / PRMT1
研究成果の概要

私たちの研究から、RNA結合タンパク質(RBP)TLS/FUSは、長鎖非コードRNA(lncRNA)であるpncRNA-Dと結合すると、CBP/p300のヒストンアセチル化酵素(HAT)活性を強力に抑制することが見出された(Wangら、Nature 2008)。今回、TLSのC末端付近のアルギニン(R)残基がタンパク質アルギニンメチル化酵素(PRMT1)によりメチル化を受けるとTLSのRNA結合が阻害され、さらにHAT阻害活性も失うことが示された。この結果は、Rメチル化がTLS機能を抑制してゲノムワイドで遺伝子発現を制御する新規性があり包括的なモデルを提示することになる。

自由記述の分野

基礎医学・医科学一般

研究成果の学術的意義や社会的意義

これまで、TLS/FUSを含む多くのRNA結合タンパク質(RBP)が高度にアルギニン(R)メチル化されていることが知られていたが、その生理的な意義は大部分不明であった。今回の成果で、TLSのRメチル化が、RBPの中心的な機能であるRNA結合を制御することが明らかになった学術的な意義は大きい。今後は、この現象がほかのRBPでも機能していることをゲノムワイドで解明していきたい。一方、タンパク質のRメチル化は、大腸がんの発症や、胎生期の大脳の発達、iPS細胞の万能性の維持などに必須であり、これらの分子機構を解明することは社会的な要求に貢献することになろう。

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公開日: 2024-01-30  

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