研究課題
本研究課題ではユーイング肉腫の癌遺伝子産物EWS-FLI1及びそのファミリータンパクと相互作用する複合体を同定し癌化のメカニズムを明らかにすることである。一過的なトランスフェクションによるプレリミナリーなBioID法の相互作用タンパク質のスクリーニングでは、paraspekle componentが多数同定された。本年度は再現性を含め、BioID法の実験系を確立するために、tet-on-PiggybacシステムでBioIDタグをつけた癌遺伝子産物をユーイング肉腫細胞で発現させ再現性を試みた。ユーイング肉腫細胞株でtet-on systemでBioIDー癌遺伝子産物の発現させることに成功し、BioIDタグによる細胞内タンパクのビオチン化を免疫染色で確認した。ビオチン化タンパク質の精製法としてStreptoavidin磁気ビーズ、streptavidinアガロース、streptotactinアガロースや洗浄法が論文によって異なることから精製法を検討した。現在のところ、Streptavidin磁気ビーズが非特異的なバンドが少なく相互作用タンパクを検出できると思われる。しかし、タンパクの回収量が低いことからアガロースを使った方法を再検討している。同定した複合体遺伝子のクローニングおよびノックダウン実験を検討している。候補遺伝子の一つが癌遺伝子産物の発現に関与する可能性を示唆するデータを得た。再現性を検討している。
3: やや遅れている
遺伝子のクローニングに時間がかかっている。候補遺伝子の癌細胞への増殖への寄与を含めた実験にまだ取り掛かれていない。
レンチウイルスの実験系の立ち上げを行っており、うまく動けば候補遺伝子の関与を増殖を指標に評価することを考えている。
すべて 2018 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件)
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