本研究では、独自開発した稀少がんであるXp11.2転座型腎細胞がんモデルマウスを用い、早期診断に利用可能な尿中バイマーカーの探索、およびXp11.2転座型腎細胞がんの発症・進展の分子機構について検討を行った。その結果、尿中エクソソーム内に含まれるmiR-204-5pが早期診断に利用可能な新規バイオマーカーとして有用である可能性が示唆された。さらに、腎がん病態の進展が、がん細胞由来ANGPTL2によって促進されることを明らかにした。また、本研究過程において、がん間質由来ANGPTL2は、抗腫瘍免疫応答の活性化を促進することで、がん抑制に作用することも明らかとなった。
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