研究課題/領域番号 |
18K07409
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉内 一浩 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (70313153)
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研究分担者 |
山本 義春 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (60251427)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | EMA / EMI / 摂食障害 / 過食 / 行動医学 |
研究実績の概要 |
日常生活下の情報取得法であるEcological Momentary Assessment(EMA)を発展させ、摂食障害患者の過食行動治療のため、ス マートフォンによるEMAで得られたデータを機械学習を用いてリアルタイムに解析し、その場で治療介入するEcological Moment ary Intervention(EMI)のシステムの開発を行うことを目的として以下を実施する。 1.過食衝動・行動の評価・介入システムの開発:コンピューター適応型質問票を含めて症状・行動の評価システムとEMIを行う ための機械学習を用いたシステムの開発を行う。 2.身体活動度による過食衝動・行動の予測モデルの開発:EMAで得られた情報を用いて、身体活動度による過食の予測モデルの 開発を行い、治療介入タイミングの同定を行う。 3.摂食障害患者における使用感の調査とマイクロランダム化試験による有効性の検証を行う。2019年度は、2018年度にスマートフォンに実装した、過食衝動 ・行動、排出行動、気分の記録システムを用いて、機械学習を用いた介入システム開発のための基礎的データを収集の継続を行った。具体的には、日常生活下において、スマートフォンによる症状・行動の記録と、加速度計による身体活動度の記録、自律神経機能の評価のためのRR間隔の記録、過食の前の唾液中のコルチゾールとアミラーゼの記録のシステムのセットアップを行い、倫理委員会での承認を得た。2020年度は、COVID-19の影響もあり、リクルートが順調には進まず、1名のみであった。従って、データ収集後の開発を前倒しして、並行して、スマートフォンによるデータ入力・介入用のアプリの開発を行なった。また、研究期間の延長申請を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19の流行により、本研究のターゲットである外来患者の診療の縮小や、受診控えが生じたために、リクルートが進まず、データ収集が遅れてしまったことが主な理由である。COVID-19の流行は、2020年度末までにおさまらず、むしろ、拡大傾向にあり、今後の見通しも未だ不明瞭である。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、データ収集を行い、2021年度前半でデータ収集を完了し、介入システムのための基礎データとする。その基礎データを解析することにより、日常生活下における、スマートフォンを用いた介入システムを開発し、介入効果を上げるために、機械学習(強化学習)のアルゴリズムを組み込んで、ブラッシュアップさせる。開発したシステムの効果判定は、通常のランダム化比較試験の実施が困難であるため、個人内での介入の有無をランダムに行うマイクロランダム化比較試験を行う。つまり、各患者ごとに、本研究で開発したシステムを用いて対 処行動を提示した場合と、用いないで一般的な対処行動を提示した場合、身体活動による治療介入システムを立ち上げる場合と 立ち上げない場合を、過食衝動1回ごとにランダムに選択し、本研究で開発したシステムが有効であるか否かを検証するととも に、治療期間中(8週間)のどの時点から過食行動の改善が認められるかを検証する。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響により、研究の進捗が遅れてしまい、当初の予定年度に研究を終了することができなくなってしまったため、次年度使用額が生じ、研究期間の延長の申請を行い、2021年度に研究完遂のために、研究継続を行なって、使用する予定である。
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