研究課題
基盤研究(C)
大人のADHDは、大人がストレス要因の多い環境下で、生活、仕事上の障害があらわれ、大人のADHDと診断されると考えた。対象はAdult ADHD Self Report Scale-Screener が得点合計4点以上で大人のADHDの疑いあり面接ができた41名である。彼らをCAADID日本語版を用いてDSM-5にもとづき診断した。CAADIDの基準をみたさない大人のADHDは、子どもの頃は症状が目立たず、大人になってから社会不適応を起こし、ADHD症状が明らかになった症例であった。そして彼らはDSM-5の診断基準の範囲内で、新しい概念の大人のADHD群ではなかった。
精神医学
大人のADHDは大人になって急に発症するのではなく、子どもの時からADHD症状が閾値以下であったが、良好な環境によって障害に至らなかった。しかしながら大人になって、ストレス要因が多い環境となり、自己対処能力を超えADHD症状が表に現れ、生活、仕事上の障害があらわれ、大人のADHDと診断されたことが明らかになった。彼らに対して社会的な支援や医学的治療が必要である。