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2022 年度 研究成果報告書

直線閾値なし(linear-no-threshold)仮説の放射線生物学的検証

研究課題

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研究課題/領域番号 18K07725
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分52040:放射線科学関連
研究機関大阪大学 (2022)
名古屋市立大学 (2018-2021)

研究代表者

芝本 雄太  大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教授 (20144719)

研究分担者 杉江 愛生  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (80509258)
岩田 宏満  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (40611588)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード低線量放射線 / 直線閾値なし仮説 / 放射線適応応答
研究成果の概要

放射線被曝の生体に対する影響に関する直線閾値なし仮説が妥当なものかを検証するために、200mGy以下の低線量放射線被曝が培養細胞、蚕の幼虫、幼若マウスに及ぼす影響を検討した。またDNA損傷を示すγH2AXの低線量放射線照射後の経時的変化を培養細胞において検討した。低線量放射線照射によって、培養細胞の適応応答反応、蚕の幼虫の成長促進、マウスにおける腫瘍生着の遅延が認められた。またγH2AXが照射後24時間で元に戻り、DNA修復が残らないことが示された。これらの実験結果は、いずれも低線量の放射線被曝が有害な作用を示さないことを意味しており、直線閾値なし仮説が間違っていることを示唆した。

自由記述の分野

放射線腫瘍学・生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

直線閾値なし仮説に基づくと、放射線被曝はたとえ微量であっても生体に対して発癌などを含め何らかの悪影響があるとされている。しかし近年はこれとは反対に、微量で適量の放射線は生体に刺激を与えて好影響を及ぼすという研究成果が増えつつある。我々の研究成果は直線閾値なし仮説を否定するものであり、微量の放射線被曝によって生物が様々な点において活性化されうることを示している。これらの研究成果が、国民の放射線に対する認識を変えることに繋がり、放射線アレルギーを無くするために役立つことを期待している。また低線量の放射線被曝が生体の活性化に利用できるようになるきっかけとなることを期待している。

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公開日: 2024-01-30  

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