本研究は在胎週数に比して体格が小さいSmall for gestational age(SGA)児の視床下部‐下垂体‐副腎(HPA)系の制御が発育・発達に与える影響を解明する目的で行われた.4施設のNICU入院児コホートを駆使し,1.SGA児の副腎機能が生直後亢進し,数週間を経て抑制されること,2.SGA児はMRI評価で髄鞘化の過成熟を認めること,3.SGA児の自閉症スペクトラム障害発症率が高いこと,4.SGA児を含むハイリスク児において,ベッドサイドで近赤外線分光法による脳成熟度評価が可能であること,5.体動記録装置アクチグラフによって睡眠周期を低負担で判定できることを明らかにした.
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