研究課題/領域番号 |
18K07924
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛 |
研究代表者 |
冨田 謙吾 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 病院 内科, 准教授 (50317129)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 非アルコール性脂肪肝炎 / 肝臓がん / 肝線維化 / 肝星細胞 / lipoprotein lipase |
研究成果の概要 |
非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis: NASH)患者では、肝星細胞特異的にlipoprotein lipase (LPL)分泌の増強を認めた。NASHに伴う血清肥満関連因子の上昇が肝星細胞でのLPL分泌を促進させていた。LPLは血清リポ蛋白質から肝星細胞へのコレステロール取り込みを増強させ、肝星細胞中の遊離コレステロール蓄積を促進し、その結果TLR4シグナル増強を介して肝星細胞が活性化し、NASH肝線維化が進展する病態機序が明らかとなった。肥満関連肝がん病態への関与も示唆される成果である。
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自由記述の分野 |
脂肪肝炎、肝がん
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NASHの患者数は本邦で300万人にも達するとされているものの、未だ確立された治療法が存在しない。本研究により、肝星細胞由来の分泌因子LPL がNASH肝線維化を進展させることが明らかとなった。今後LPLを標的とすることにより、患者数の多いNASHおよびそれに伴う肥満関連肝がんの新たな治療法を確立できる可能性が高く、本研究成果の学術的・社会的意義は大きい。
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