重症心不全に対する根本的な治療として心臓移植があるが、心臓移植にはドナーによる臓器提供が必要である。善意で臓器提供をして頂いたドナーおよびそのご家族の気持ちに報いるためにも、提供して頂いた心臓を守っていくことは、レシピエント含め我々医療従事者の責務である。 本研究は、移植心冠動脈病変という予後不良な移植後合併症を脂質管理の点から進行抑制ができるか否かを評価したものである。エボロクマブを使用することで、脂質低下は確認できたが、本研究では冠動脈病変の進展抑制までは示せなかった。引き続き観察を続けていく必要がある。
|