本研究は肺動脈性肺高血圧症(PAH)の発症にかかわる新規原因遺伝子を特定し根治療法に結び付けることを目的とした。PAHの遺伝子異常に関して申請者はGWASシステムからすでに新規疾患関連遺伝子PDE1Aを同定しており、本研究ではPDE1A関連遺伝子変異と臨床的影響を網羅的に解析した。 PDE1A遺伝子に対する網羅的な解析を行うため、ロングリードをカスタマイズして行うことができる新世代シーケンサーであるNanoporeテクノロジーを用いた解析手法を確立し、解析を行った。また臨床データとの突合からPDE1Aの変異を持つ患者においては、PDE-5阻害薬投与時の治療反応性が良好であることが示唆された。
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