研究課題
本研究では、腎不全死するHPRT低活性Xor-KOマウスと生存するHPRT高活性Xor-KOマウスの尿中、血中および臓器中プリン体含量の差を調べることにより、HPRT低活性Xor-KOマウスにおいて蓄積する腎毒性物質および欠乏する腎保護物質を同定し、他の腎不全モデルマウスにおいて腎障害のバイオマーカーとして機能するかどうか検討することを目的としている。 前年度の研究実績として腎毒性候補物質であるヒポキサンチンが体内のプリン分解で生じるのみならず、体外からの流入が影響している可能性が考えられたため、ヒポキサンチントランスポーター遺伝子Aをノックアウトすることにより、体内への流入抑制を試みることにした。A遺伝子ノックアウトマウス単独では尿中オキシプリン排泄の減弱は認められなかった。令和2年度の研究実績として、A遺伝子-Xorダブルノックアウトマウスを作出した。作出したマウスはHPRT高活性Xor-KOマウスより1週長く生存し、尿中オキシプリン排泄量も半減したが、ヒトと同レベルには至らなかった。令和3年度には、SLC23A3がヒトの腎臓におけるヒポキサンチントランスポーターであることを確認した。
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Nucleosides, Nucleotides & Nucleic Acids
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10.1080/15257770.2022.2028826