自己免疫性皮膚疾患の治療において、即効性が高いステロイドパルス療法が用いられているが、その免疫抑制作用機序は明確ではない。本研究は末梢血中の単球がパルス療法で特徴的である「即効性」の背景にある作用機序にどのように関与するのかを調査した。単球はCD14dimCD16+ (pMO)とCD14+CD16- (cMO)の2つの分画に分けられるが、パルス療法直後では一過性にcMOだけの分画になった。また単球系骨髄由来免疫細胞(m-MDSC)の増加も検出された。一過性に増加したcMOはIL-10産生能が極めて高かったことから、cMOが即効性免疫抑制機序の一つとして作用する可能性があることが示唆された。
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